cite(シテ)-
"シテ"とは能における"表現者"または"主役"を意味し、またラテン語で"cite"とは"駆り立てる""動かす"という意味を持っています。
ここにわたしたちはこのメディアに"cite(シテ)"と名づけることで、"人の心を動かす表現者たち"、静かに穏やかに躍動するアートやアーティストをフィーチャーし、皆さまにMatchaを飲んだ後のような心地良さを感じていただけるメディアを、茶の湯にまつわるアーティストプロデュースを手がける"無茶苦茶"と共にスタートする意思表明と致します。
ミニマリズムとは國本を現す言葉そのものなのかもしれない。日本的美意識。その精神性を高純度で再現するために、削ぎ落とされた極限のシンプルデザインを用いながら、それを可能にするためのありとあらゆる複雑な仕組みをテクノロジーを駆使して設計する。彼が手がける作品は過去と現代とを繋ぐエンジニアリングなのかもしれない。
0と1の間にはどんな世界が広がっているのだろうか。
白と黒の間にはどんな色が広がっているのだろうか。
國本の作品には概念の狭間に存在する“あわい”を想い起こさせてくれる。
あなたの心の水面に國本が奏でる音が一雫、滴り落ちる。
雫は波紋となり静かにゆっくりと優しく、そしてどこまでも拡がるだろう。
その時どんな音が聞こえますか。どんな景色が見えますか。
それが國本が突き詰めたい静寂の正体なのかもしれない。
彼は今日も音を通じて美を哲学する。