実はこのStay healthyのシリーズ(?)はここ3年間、毎年アップすることになってしまいました。
"なってしまった"というのは、それだけCovid-19の影響が長く続いているということですが、さらに3年目にしてこれまで以上に感染が拡大しているという状況があります。
これまでの株に比べて軽症の方が多く、ワクチン接種された方も増えているため緊急事態には至っていないとはいえ、未だ予断を許さない情勢であることには間違いありません。皆さまお変わりなくご無事でいらっしゃいますでしょうか?
この3年間で世の中は大きく変わりました。世界の格差が表層化したり、DXが進んだり。
そして地球環境に対する意識は大きく変化したことの一つではないでしょうか。
”エシカル”や”SDGs”はトレンドのようによく聞くようになりましたし、実際プラスチックゴミの削減やカーボンフットプリント排出量の可視化に動き出す企業も増えてきました。
この動きに関してはトレンドに留まらずこの先もこのままより良い地球環境にしていけるように歩み続けていくことを強く願っています。(ちなみに抹茶などの農業は1990年比でCO2を20%以上削減しています)
さて、変わる世の中で、変わらない大事なこともあると私たちは考えています。
それは、私たち人間は動物であり自然の一部であるということです。
私たちは利便性や発展を求めて自然を破壊してきましたが、それによって結局は自分たちを苦しめ身体を壊しつつあるのです。
便利さを追求し、加工食品や季節外れの食べ物を食べ続ければ身体は正常に働かなくなるでしょうし、自然が分解できないマイクロプラスチックを吸収し続ければどこかに異常をきたしてもおかしくありません。衛生面を気遣うあまり無菌状態のところに身を置き続けることは、かえって身体を弱くするでしょう。そうなれば体外から侵入してくるウイルスから身を守ることは難しくなってくるのです。
ではどうしたら健やかで丈夫に過ごせるのでしょうか?
昔から言われている基本的なことにヒントがあるようです。手洗いうがいをする、身体を冷やさない、旬の食べ物を食べる、疲れすぎないようにする…つまり無理をしないということです。
例えば冬は冬眠する動物も多いですが、人間も夜が長い冬の間は夏より長く寝る方が良いのです。季節外れのものよりもそこらへんで採れた旬な食べ物を食べる方が実はどこにも無理がありません。採ってすぐ食べるなら、ビニールの袋に入れておく必要もないでしょう。
自然に従えば無理なく、環境への負荷も少なく過ごせるのです。
お茶の世界はずっとそうでした。わざわざ遠方より高価なものを取り寄せてお客様にお出しするのは粋ではありません。庭先で採れた果物をお出ししたり、朝摘んだ花を活けたり。過ごしやすいように季節によってお湯の温度を調整したり茶室内のレイアウトや道具を柔軟に変えたりしています。
あるもので間に合わせる、工夫する。それは大変なことのように思えますが、実はとても自然的で無理のない考え方であり非常に合理的です。
自然の移り変わりを感じ、その中で無理なく生きる。同時に身体の声に耳を傾けどう感じているかを意識してみる。その積み重ねはきっとココロもカラダも健やかに丈夫に導いてくれるのではないでしょうか。
まだまだ情勢はどうなるかわかりません。でもこれからもお茶を通じて皆さまが健やかにハッピーに過ごせますよう心よりお祈り申し上げます。
Stay healthy, Stay well!