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Interviews:#1 Ray Kunimoto(Artist) ”音で美意識を哲学する“①

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この度Matchæologist®はブランドと通底するミニマルで落ち着いた、穏やかに静かに躍動するアートやアーティストをフィーチャーし、皆さまにMatchaを飲んだ後のような心地良さを感じていただけるメディアを茶の湯にまつわるアーティストプロデュースを手がける"無茶苦茶"とスタートすることとなりました。

 

記念すべき1人目のアーティストは「音」を自在に操る現代アーティストの Ray Kunimotoさん。
「静寂」をテーマに創作活動をする氏が考える日本的美意識、茶の湯との関わり、そしてアーティストして目指す境地とは。

 

 

音楽との出会いと日本文化への回帰


ー Rayさんの現在の活動について簡単に教えていただけますでしょうか。


主に音を使った作品を制作しています。音という広い概念の中でも近年テーマにしているのは「静寂」。静寂を哲学しながら音でどう表現ができるかを追求しています。静寂は無音とは違い、もっと感覚的なものだと思っていて。
例えば同じ渋谷の雑踏の中でも1人でいるのか友人と一緒にいるのかでも音の感じ方が変わるように、周辺環境やシーンも含めて静寂をどう表現できるのかを模索しています。


ー 音という存在に引き込まれたきっかけは何だったのでしょうか。


幼少期からピアノは習っていましたがあまり積極的ではなく、中学2~3年生からギターを弾き始めたことをきっかけに本格的に音楽を学び始めました。家庭は厳格で、こうあるべきと言う理想像がしっかりとある家で育ちました。とりわけ兄が非常に優秀でコンプレックスを抱いていました。

そんな兄と唯一自分が勝負できる部分がスポーツと芸術でした。しかしスポーツも中学生の時に挫折。自分の生きている意味を見失うくらいに非常に落ち込んだのを今でも覚えています。そんな失意の中で自分を励ますように様々な音楽を聴き、音楽という世界に希望を見出しました。これが現在まで続くキャリアの最初のきっかけだったかもしれません。

それからは学生の時にギタリストとしてバンド活動をしたり、アートコレクティブのチームラボの一員として音づくりをしたり、大学卒業後は作曲の仕事をしていました。
 
その活動のなかで、音楽は「音をどう置くか」ということをデザインすることで発展した文化だと思うのですが、だんだんとその真逆の「音をどう抜くか」ということに興味が出てきまして。逆説的になるのですが“音がなくてもいい”という音楽の在り方を探りたいと思い、自然とアートという分野にシフトしました。

アートの世界はビジュアル優位な世界なので、色や形を持たない音が表現できる可能性はもっとあるだろうと思ったことも創作活動の原点です。


ー様々な葛藤と音への弛まぬ探究心がアートという世界へと駆り立てたのですね。

現在の表現に至ったきっかけのひとつは、アメリカ生活の実体験があります。アートを生業とするならアメリカだろう、という軽い気持ちで5年前にニューヨークに拠点を移しました。

最初は郷に入っては郷に従えと現地の世界に馴染まないとダメだという感覚でいたのですが、いざ足を踏み入れると全く違って。ニューヨークはまさに人種のるつぼを体現したような街でアジア系もいれば中東の方もヨーロッパの方もいて、それぞれの個性が混ざり合ってできた概念的なものがニューヨークという街を形成している。

コミュニケーションの仕方にしても英語ではなく母国語のニュアンスをうまく使いながら話す方もいました。ニューヨークの成り立ちや独自のコミュニケーションを肌で感じ、個々のアイデンティティが強い環境の中で自分が目指しているのはどこなのだろうと自問自答する中で自国に思いを馳せる機会が増えました。

「日本語」は世界的にみてもユニークで奇特な言語文化で、日本語の原点で日本の文化を深く知ることができるのは大きな強みだと気付きました。

例えば作品のモチーフとして「水」を扱うことがあるのですが、水に関する日本語の表現、ピチョンとかピチャン、ザバー、ドバー、氷であればカチコチなどのオノマトペ、いわゆる擬音は世界の他の言語の中でも特に多く、水に関する言葉が多いということは、水に対する感覚の窓口が広いということにも置き換えられます。

同じドの音でも、ピアノのドの音とサックスのドの音が全く異なる感覚を持つように、ピチョンとピチャンの違いは言葉で表すと大した違いはないのですが、音として聞くと感覚的に異なるというのが音のおもしろさでもあります。

このように日本語を切り口に創作イメージを膨らませる、現在の活動に繋がる根源的な動機は日本文化への回帰がありました。

 

次回「『静寂』を哲学する」へ続きます


【Profile】
Ray Kunimoto / 國本 怜

1991年NY出身、東京育ち。2017年に渡米した後、2021年より日本在住。
慶應義塾大学文学部美学美術史専攻卒業。

独自の立体音響システムやテクノロジーを駆使し、体験者の振る舞いと空間を密接に関係させるインスタレーション作品を制作する。

「静寂」をテーマに日本の伝統的美意識と現代のテクノロジーを結びつけ、サウンド制作やエンジニアリング、彫刻、空間設計など様々な領域を横断し、新しい音響体験を提示する。日本、アラブ首長国連邦、台湾、アメリカをはじめとし世界各地でサウンドインスタレーション作品を発表、ライブパフォーマンスを行なっている。https://www.raykunimoto.com/

株式会社 無茶苦茶(Mucha-Kucha Inc.)

"Respect and Go Beyond"をミッションに既存概念に囚われず「茶の湯」の新たな可能性を探求する新進気鋭のアーティストのプロデュース&マネージメントを行う。https://mucha-kucha.co.jp/

 

2022 3月, 26
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